数学の苦手が克服できる脳科学的な勉強法とは?

gray scissor with envelope and pencils 数学

本稿では、数学が苦手な中学生・高校生の方が数学が得意になる勉強方法を解説しています。

解説しているのは「効率良く勉強するための方法」「数学が得意になるマインドの使い方」「脳を強化するトレーニング方法」など。小手先のテクニックなどではなく、数学の能力そのものを高めるための核心に迫ります。

学校での教科は国語、数学、英語など様々ですが、それらの学習を行うのはの働きです。勉強ができるようになるための最高の方法は「脳のメカニズムに合った方法」

脳を活かす数学の勉強法をぜひ実践してみてください。

 

「数学が得意」というマインドの働きが苦手を解消する

数学の勉強法の前に、マインドの仕組みについて押さえておきましょう。数学が得意になるための本質は実はマインドの働きにあります。

マインドと言ってもシンプルで「私は数学が得意だ」という確信を持っていることです。「気持ちだけで数学ができるよういになるの?」と思われるかもしれませんが非常に重要なポイントです。

 

【Point】

  • 「自分は数学が得意だ」というマインドが勉強という行動を促す
  • 脳は「数学が苦手な方がいい」と思っている
  • 言葉やイメージの働きを使って、数学の脳内イメージを書き換える

 

それでは数学が得意になるマインドの仕組みを見ていきましょう。

 

「私は数学が得意だ」と心から思っていると得意になる

数学は「できる」と思えばできるようになります。数学を苦手としている方には信じられないかもしれませんが、事実です。

 

「できる」という確信によって能力が身に付くことは、様々な事例から確認できることです。

例えば「九九」は、数百年前の人たちにとっては一部の教養のある人たちしか身に付けられないものでしたが、現代の日本では小学生で学ぶものです。

数学以外でも、人類はこれまで飛行機を発明し、宇宙にまで到達しました。それらの始まりは全て人間のマインド(心)の働きです。

 

目標の達成は、能力を持って居たり、方法が分かっているから実現するのではありません。成し遂げるという心の力が先にあり、後から必要な能力が獲得されるという順番です。

 

脳は数学が苦手な方がいいと思っている?

「今回のテストこそは勉強して成績をあげたい!」と思いながらも、ついつい好きなことに時間を使い、テストが終わってみれば通りの成績に。

皆さんはこのような経験をしたことがありませんか?

 

変わりたいのに、変われない。実はこのとき脳は変わりたくないと感じているのです。

 

脳にはホメオスタシスと呼ばれる現状を維持する働きがあります。本人には自覚がなくても、自然に今の自分の状態をキープしようとします。

気温が高い日には体温を保つために汗をかきますよね?それと同じように、脳は元ある場所から自分がはずれないように保っています。

ダイエットをした後に元の体型に戻る「リバウンド」と呼ばれる現象も、このような脳の働きが関係していると考えられています。

 

ホメオスタシスの働きによって「本人は数学の成績を上げたいと思いながらも、現実の行動は変わらない」ということが起きるのです。

ではどうすれば数学が得意になるのかと言えば、「数学が得意な自分」が本当にあるべき現在の姿だと脳に刷り込むことです。

そうするとこれまで自分が変わることに抵抗していたホメオスタシスが、数学のレベルアップのために最大限貢献してくれます。

 

「数学が好きな自分」「数学が得意な自分」を脳にプログラミングする!

数学が得意な自分を脳内に刷り込むことで、イメージに合わせた行動=勉強が引き起こされ、現実に数学が得意になる。

具体的な方法はこちらです。

 

 ①「私は数学が好きだ」「私は数学が得意だ」などのポジティブな言葉を使う(頭の中でもOK)

 ②数学ができている自分をリアルにイメージする

 

①は言葉を使う方法で、②はイメージを使う方法です。

朝起きた時や夜寝る前。また時間がある時にイメージして数学ができる自分を脳にプログラミングしましょう。

どちらも共通しているのは既に達成しているところをイメージするということ。「これから数学ができるようになる」という未来の話では、「今は数学ができない」というメッセージになります。

 

人は頭に思い描いたイメージの世界から、現実と同じような影響を受けます。映画を見ているときや、小説を読んでいるとき。フィクションだと分かっていても感動したり恐怖を覚えたりしますよね。

理想の自分を言葉や映像でイメージすることで、脳内ではその姿が「現実にあるべき自分像」として受け取られます。

 

また、ネガティブな言葉を使わないことも習慣化しましょう。常にポジティブな言葉だけを使うように心がけ、イメージを行う。そうすると脳は「数学ができる」という価値観を受け入れ始めます。

 

数学は勉強法で大きく成績が変わる【中学校・高校】

数学は勉強方法によってその効果が大きく変わります。正しい勉強方法を実践すれば、数学のテスト成績を上げることができるでしょう。

 

始めに、本章のポイントをまとめておきます。

 

【Point】

  • 公式や解法などが「説明できるレベル」まで理解することを目指す
  • 数学は解法パターンを理解して覚えることが大切
  • 勉強の流れ:「自分で考える」→「解答を理解する」→「解法を脳内シミュレーションする」

 

数学の勉強では以下の2つのバランスが保たれることが理想です。

 

 ・丁寧に説明がつくまで考える

 ・解法パターンを高速で繰り返しシミュレーションする

 

公式や解法を一つ一つ自分で考えていては時間がかかりすぎますから、覚えるべき点は覚えます。一方で、ただ暗記するよりも時間をかけて考える方が良い場合もあります。

それぞれについて詳しく見ていきましょう。

 

数学の公式や解法を「説明できるレベル」まで考えてみる

数学が得意になるためには、公式や解法などをクリアに理解できるように勉強しましょう。理解度の目安となるのが「人に説明できること」です。

 

中学校でも高校でも、数学の勉強には「公式」「解法」がいくつも出てきます。それらをただ覚えるだけではなく、「なぜそうなるのか?」と考えてみましょう。

 

「なぜか?」という疑問に答えることができれば、数学の公式や解法をクリアに理解していることになります。解法を覚えるだけでは決まったタイプの問題しか解けませんが、整理ができていると応用が利きます。

 

公式や解法について説明がつくように考えても、どうしても分からないこともあります。今の時点では理解が難しい場合もあるでしょう。

それでも、疑問を持って考えることを続けてください。自転車に乗るように、考えることを続けることで「考える力」が成長していきます。

始めのうちは上手くいかなくても、続けることで各単元の本質が理解できるような力が身に付いていきます。

 

中学校・高校数学の「解法パターン」を高速でシミュレーションする

数学の問題は、基本的な公式や解法を覚えていなければ解けない問題が多くあります。先ほどは自分で考えることの重要性を説明しましたが、「解法パターン」については素早く覚えていくのが効果的です。

なぜなら、自分一人だけで数学の理論をすべて思いつくことはできないからです。それよりも過去に優秀な数学者たちが考え抜いた理論から学ぶ方が遥かに速く学べます。

 

数学の勉強方法は以下のようなステップになります。

「基本の公式や解法を覚える」→「問題を考える」→「分からなかったら解答を見て、理解する」→「解法の脳内シミュレーションをする」

 

まず、公式などの必要なポイントについては始めに押さえておきましょう。そして問題を解くときには始めは考えますが、分からない場合はあまり時間をかけずに解答を見て理解しましょう。

解法を見て終わりではなく、自分で再現できるように理解することが大切です。一度解いた問題を見直し、頭の中で回答の流れが思い浮かぶようにしましょう。

回答を実際に書くのは時間がかかるため、基本的には「脳内シミュレーション」で済ませます。自分で書いて答えられる確認したいときは、実際に手を動かして解答しましょう。

 

少し考えて分からなかったら、解法を見てパターンを覚える。そうして考え方のパターンをどんどん理解することで時間を短縮できます。

先ほどにも触れた通り、解法は他者が考え抜いた上に生み出された積み立てです。他者の知恵から学ぶべきところからは学びましょう。そのとき、解法の流れが理解できるように自分で考えるといいでしょう。

 

考えることと、覚えること。これらをバランスよく行ってみてください。

 

「脳機能トレーニング」で数学の理解力をアップする

ここまで「数学のマインド」「数学の勉強方法」について説明してきました。

最後の章となるこちらでは、脳機能そのものを向上させることで数学の力をアップする方法をご紹介します。

 

【Point】

  • 「考えること」と「読書」で脳機能が鍛えられる
  • 脳は反復練習によって自然に機能が上がる
  • IQが高ければ数学の内容を速く正確に理解できる

 

脳機能を上げることで数学の勉強を分かりやすくする方法を見ていきましょう。

 

IQ(抽象思考力)が高ければ、数学が分かりやすくなる【中学校・高校】

中学数学でも、高校数学でも、IQが高ければその内容がクリアに理解できるようになります。

 

IQは「目の前にない抽象的な物事を整然と理解したり、操作したりする能力」のこと。数学は日常生活で使う計算とは離れた、抽象的な考え方をする教科です。

つまり抽象的な思考力を高めることが、数学を理解する力を伸ばすことに繋がるということです。

 

実践ワークは以下の2つです。

 

 ・物事について疑問を持って考える

 ・読書をする(文字情報に慣れる)

 

ワーク①物事に疑問を持って考える

抽象的な思考力を養うためには、繰り返し考えることが大切です。自転車に乗るときのように、脳は反復練習によって機能が高まります。

「物事について考える」というのは一見当たり前のことのようですが、実は多くの人が行っていません。例えば「数学」について考えてみましょう。

 

 「数学をなぜ勉強するのか?」

→志望進路のために必要だから、教養のため、研究やテクノロジーなど実社会での有用性etc..

 

 「数学を勉強することが大切だとして、学校でのテストの内容は適切だろうか?」

→決まった解法パターンの暗記に偏っている、日本以外の数学教育はどうなっているのかetc..

 

当然のこととして勉強している数学についても、一度立ち止まって考えてみると様々な視点が浮かび上がります。疑問が浮かべば知りたくなるものですし、そのとき考える力や知識が身に付きます。

自分で考える習慣がないということは、他人の価値観で生きてしまっているリスクがあります。数学の勉強をとっても多様な視点があるように、人生で起きることは自分で高い視点から考えてみる必要があります。

 

ワーク②読書をする(文字情報に慣れる)

私は、数学が得意になるためには読書は大切だと考えます。中には「読書はしないけれど数学は得意」という方もいますが、あえて読書を避ける理由にはなりません。

 

数学の勉強になぜ読書なのか?

それは、文字で書かれた内容を理解することが勉強の中心となっているからです。

 

読解力を向上させる方法は「読書習慣」です。勉強のためと思う必要はありませんから、自分の関心がある本を読むことを習慣づけましょう。

読書を普段しない人は文字を読むこと自体に苦手を感じる場合もありますが、続けているうちに脳が慣れてきます。先ほどの思考力の場合と同じく、繰り返すことで脳は自然に機能を向上させてくれます。

 

理科や数学など、理系と呼ばれる科目であっても教科書は文字で書かれています。また、これらの教科の問題を解くには文字で書かれた問題文を読み解くことが必須です。

最近では音声コンテンツも充実しているとは言え、ある教科の勉強を文字なしで行うことは今のところ困難でしょう。

 

また、難関大学合格者は「読解力」と「論理的な思考力」が高いことが指摘されています。受験や定期テストで問われるような知識を必要としないような、基本的な文章の読解力が学力に直結しているのです。

読解力が低い状態では勉強をしても成績は上がりにくいですが、基本的な読解力があれば、参考書を読んで自分で理解することができます。

 

勉強法と脳機能。これら2つのポイントを押さえて勉強を継続すれば、数学は得意科目になるはずです。

 

まとめ

「私は数学ができる」というマインドの働きが現実に変化をもたらす

●数学は勉強法によって大きく効果が変わる

●【勉強法】

 ①説明がつくまで考える→公式や解法が他人に説明ができるレベルを目指して考えることで応用が利く理解ができる

 ②解法パターンを脳内シミュレーションする→問題の解法を頭の中で思い浮かべてスピーディに反復して覚える

●IQ(抽象的な思考力)を上げることで数学は分かりやすくなる

●脳は反復練習によって自然に機能がアップする

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