受験勉強で時間を味方につける「超」時間術!

2020年8月5日

本稿では受験勉強に役立つ時間についての考え方や、時間の使い方を解説しています。

「受験勉強と時間」というテーマだと「1日何時間くらい勉強すればいいのだろう?」という話題が多いと思います。しかしこちらの記事で解説している内容は、勉強時間の目安よりも遥かに受験に有益なものです。

受験とは、目標とする「未来」へと向けた営みです。時間を正しくとらえることで受験勉強をスムーズに進めることができるでしょう。

 

受験勉強で時間を味方につける「時間のとらえ方」

「志望校に合格するのに、どれくらい勉強すればいいのだろう?」

「もっと時間を有効に使う方法はないものか?」

皆さんは受験勉強をしているとき、こんなことが頭に浮かびませんか?受験勉強は「受験(入学試験)」という期限が決まっているものですから、時間との向き合い方は重要です。

 

本章のポイントはこちらです。

 

Point

・時間は未来から過去へと流れる

・過去はすでに過ぎ去って離れていくだけ=関係がない

・受験勉強で大切なことは未来志向。未来の目標に向けて自由に勉強する

 

それでは、受験勉強に役立つ時間の考え方を見ていきましょう。

 

「時間」の考え方

突然ですがここで質問です。皆さんは「時間がどちらからどちらへ流れている」と思いますか?

 

「もちろん、時間は過去から未来へ流れる」。

 

こう答える方が多いかもしれませんが、これは誤りです。

 

「時間は未来から過去へ流れる」。これが時間を正しくとらえる考え方です。

 

 

時間が未来から流れるという考え方には違和感があるかもしれませんが、これは考えてみると当たり前のことです。

 

今この文章を読んでいる時のことを1時間後に思い出すとしましょう。

1時間たつと「現在」だった時間は1時間「過去」に。

1時間後の「未来」だった時間は「現在」になります。

 

未来が現在になり、現在が過去になる。未来→現在→過去の流れです。

 

人間は現在という時間から動きません。時間の方が流れて来て、また流れ去っていきます。

このような時間の流れは、川の水が上流から下流へと流れることと同じです。

 

上流は未来、中流は現在、下流は過去です。私たちは川の中流に立っていて、そこから動くことはありません。

川の上流からボールが流れてきたとしましょう。上流にある水は川を下り、これから私たちがいる中流へと辿り着くでしょう。先に流れてきた水は下流へと流れ去っていきます。

 

この川の流れを見て「川は下流から上流へと流れている」とは思いませんよね?「時間が過去から未来へ流れる」というのは、それと同じくらいおかしな考え方なのです。

 

あくまで流れとしてとらえたとき、時間は未来から過去に流れる。どうしても違和感がある方は、ひとまずこのような考え方があるということだけ押さえておいてください。

「過去から未来へ流れる」から「未来から過去へ流れる」ととらえ直すことで、受験勉強が自然な流れで進めやすくなります。

 

未来からの時間の流れを前提とすれば、過去は現在から離れていくばかりの存在です。

時間が経てば経つほど離れていって二度と戻ってはきません。

つまり過去は現在に関係がないということです。これから来る未来に目を向けるようにしましょう。

 

自然な時間の流れで「勉強」する

時間は未来から過去へと流れる。このことが実感されると受験勉強がスムーズに進むようになります。

 

過去は関係がないと書きましたが、受験勉強にも過去の成績などは関係がないということです。過去のテストの点数も、学校の成績も、すでに過ぎ去って離れていくだけのものです。

訪れるのは過去ではなく未来の時間だけ。勉強をする時に大切なのは、常にこれからです。

 

受験勉強を行うときに大切なのも「未来志向」のマインドです。これから自分がどうなりたいかに意識をフォーカスさせることで、これから流れてくる時間を有意義にすごすことができます。

「志望校をどこにするか?」というような長期的スパンであっても、「今日どのような勉強をするのか?」というような短期的なスパンであっても同じです。

 

ここまで受験勉強で時間を活用するための「時間のとらえ方」を確認しました。次章では受験勉強のための時間活用術を解説していきます。

 

受験勉強で時間を味方につける「超」時間術とは?

前章で時間が未来から過去へと流れるという考え方を確認してきました。本章ではこのことを前提に、時間を味方につける受験勉強の時間活用法を解説します。

 

Point

・志望校(目標)を先に決めることで今するべきことが見えてくる

・目標が高いほど成長を引き起こすためのエネルギーが大きくなる

・「現状の外側のゴール」と「高い自己評価」で脳のポテンシャルを引き出す

 

それでは詳しい内容を見ていきましょう。

 

志望校が決まると受験勉強が進みやすくなる

受験勉強をスムーズに進めるためには、時間との向き合い方が大切です。これは「1日○時間勉強する」のような話ではありません。

時間の流れを正しくとらえた上で、人間が持っているポテンシャル(潜在能力)を引き出す受験勉強法です。

 

志望校を決める際に一般的なのは過去の成績を基準とする方法でしょう。しかしこれでは、どんどん遠ざかっていく過去の出来事によって未来を制限してしまいます。

私たちの現在の行動の基準とするべきものは「未来」です。日常的に過去を基準として物事を判断することに慣れてしまっていますが、その見方を変えてみましょう。

時間の流れから考えれば「志望校を先に決めることで、現在行うことが見えてくる」。先に目的地を設定することです。

 

「自分はこれから何をしたいのか?」

「自分はこれからどうなりたいのか?」

 

受験勉強はこれらだけに目を向けて進めるべきです。つまり受験勉強の時間活用術は、最高の結果を生み出すために未来へと働きかける方法。そのためには「未来のゴール設定」が不可欠です。

 

 

旅行に行くときのことを考えてみてください。

「移動手段」「所持金」などを決めるためには、始めに目的地を設定する必要があります。未来に目的地を設定すれば必要な情報はあとから見えてきます。

反対に目的地が決まっていないと、移動手段などを調べることもありません。

 

川の上流からボールが流れて来て、中流にいる自分がそれを拾わなかったとします。過去の成績に囚われることは、すでに流れていったボールを眺めている状態です。

上流からは次々と新しい物が流れて来ているのに、後ろを向いていては気が付きません。未来志向を習慣とすることで、勉強も正しい時間の流れの上で進められるようになります。

 

現状の外側のゴールが受験勉強を加速する

目標を先に決めることで今するべきことが見えてくる。目標設定では以下の3つのポイントに気を付けてください。目標のことをゴールと言ったりもします。

 

 ①自分が望む目標であること

 ②現状の外側の目標であること

 ③秘密にすること

 

①進路は自分が望む目標であることが条件

自分の人生の進路を決めるのは、他ならぬ自分です。他人からの強制ではなく、自分の本心をよく見つめてから進路選択をしましょう。

実のところ、何が自分の本当の望みなのかというのは難しい問題でもあります。なぜなら他人から与えられた価値観を自分のものと思い込んでいる場合も多いからです。

 

例えば、テレビで紹介された商品がすぐに売り切れるということはよくあります。その商品が本当に欲しいと思う場合もあり得ますが、多くはテレビによって与えられた価値観によって動かされていると見るべきでしょう。

 

「他人に止められても心から望むものは、私にとっては何だろう?」

「周囲の人の意見を全く気にしなくていいとしたら、私は何を選ぶだろう?」

 

このような自己対話を通じて、自分の心と向き合いましょう。すぐには答えが出ないかもしれませんが、受験のその先、将来の選択をする際にも大切です。

家庭環境などは人によって違いますし、それぞれの状況に合わせた選択は必要でしょう。しかし、自分が望めば可能性があるのに、他人にできないと思い込まされるのは残念なことです。

 

また、人は自分がしたいことをするときこそ持てる才能を発揮することができます。好きなゲームや漫画などは自然に向かってしまうもの。ストーリーや名前を覚えるのも簡単です。

このような好きなことをしているときが、人間にとって本来の意味でのモチベーションです。自分が望む進路に向かうことで積極的に勉強を進めることができます。

 

目標を設定するときには、自分が望むものを選びましょう。

 

②現状の外側のゴールが受験勉強のやる気を引き出す

目標は大きければ大きいほどいいものです。

現在の自分とのギャップが大きいほどより大きなエネルギーが引き出されます。このギャップがモチベーションです。

目標とエネルギーの関係は「輪ゴムの原理」と説明されています。輪ゴムと言っても切れない輪ゴムで、遠くまで引き伸ばされるほど強い力で引き合います。

現在の自分からかけ離れた目標を設定するほどに、より大きな力で目標へと引き上げられます。

 

この考え方で言えば、志望校は今の自分からかけ離れている方が望ましいのです。今の自分のままで合格できる志望校は「今のままで変わらなくていい」と脳が感じます。

ちなみに、受験申し込みの段階で合格率が低い学校を選ぶということではありません。受験本番までの時間で勉強をして、変化が引き起こされるということです。

 

具体的な点数を例に挙げて説明します。

現在のテストの点数が30点の人がいるとします。この人が「次は半分の35点を取るぞ!」と思っても勉強の意欲は湧き上がらず、現状が維持されるでしょう。

35点という目標は「30点を取っている今(過去)の自分」を基準とした現実的なゴールです。現状とのギャップがゼロの目標なので、脳は変化を引き起こすことはしません。

 

「30点は過去の点数で、未来には関係ない。次のテストの目標点は100点だ」でいいのです。すぐに100点という目標が達成できなくても、100点に向けて40点、60点という途中のプロセスは自然と達成されていきます。

 

何事も「始めにゴールありき」です。現在の行動を決定するのは未来のゴールです。

 

③受験勉強の目標は「秘密」にする

目標は秘密にするようにしましょう。大きな目標を語ると、悪意でなくともそれを邪魔する人が現れるからです。

志望校を学校で伝えるときには、自分が目指す目標とは別の「身近な選択肢」を用意しておくといいかもしれません。

 

再び先ほどの30点のテストを例にとりましょう。

いつもテストの点数が30点の人が突然「100点を取る!」と言い出したら「君には無理」と言われることでしょう。

本人が未来志向で目標を設定しても周囲は過去を基準にすることに囚われています。過去の延長線上にない理想を語る人が出てくると、無意識に元の状態を維持するよう行動してしまうのです。

 

壮大な理想を語り、周囲の人の言うことを気にしないという姿勢もあり得ます。ですが、目標を明かさなければ邪魔をする人も現れませんから、基本的には秘密にすることをお薦めします。

 

自己評価を上げると勉強が快適になる

現状の外側の高い目標を設定したら、その目標が達成できるという高い自己評価を作り上げましょう。人間の脳は自己評価通りの自分を実現します。

勉強しようと思っても漫画を読んでしまったり、ダイエットが続かなかったり。これは脳が「今の自分が快適」だと感じているから起きる現象です。

 

大きな目標を設定し、自己評価が上がっていれば、脳は自然に目標達成へと進みます。このときは好きなゲームをしたりするようなナチュラルな動機が働きます。

自分にとって快適な状態として自然に受験勉強に臨むことができるでしょう。

 

自己評価を上げる方法は様々ですが、最も簡単な方法はセルフトークのコントロールです。

セルフトークとは自分が使っている言葉のことで、声に出さないものも含みます。周囲からの言葉で一喜一憂するように、私たちは言葉の影響を受けながら生きています。

 

セルフトークは意識しなければネガティブなものが多くなりがちですが、否定的な言葉は徐々に減らしていきます。そしてポジティブな言葉を心がけてください。

自分の能力を肯定するポジティブな言葉だけを使うことを習慣化していきます。

 

日々の勉強にも未来志向を取り入れる

大きなゴールを設定できたら、次は一日単位くらいの小さなゴール(タスク)を日々設定して達成していきます。

朝起きたときに今日どんな勉強をするかなどを頭の中でシミュレーションしてみましょう。

 

先ほどの旅行の例のように、人間は未来に向かって行動を起こすものです。あらかじめ頭の中で一日のリハーサルをしておくことで、設定したタスクをスムーズに実行していけるはずです。

 

できれば一日に一つチャレンジすることを設定してみてください。チャレンジと言っても小さなことでOKです。

「ずっと読んでいなかった本を読んでみよう」とか「気になっていたお店に入ってみよう」など、なんでも構いません。

実際に行動に移して昨日までと違う今日を経験することを積み重ねます。小さな変化を何度も繰り返すうちに、未来に大きな変革を引き起こすことに繋がります。

 

もし設定した小さなゴールが実行できなくても気にしないでください。そんな時は「自分らしくない。明日はもっといい日になる、凄い一日になる!」とポジティブなセルフトークを行います。

ゴールはあくまで自分がより生産性を高めるために設定するもので、達成できなくても自分を責める必要はありません。

 

まとめ

●時間は未来から過去へと流れる

●過去は離れていって二度と戻ってこない=過去は関係がない

●始めにゴールありき→行き先があって初めて行き方が分かる

●先に大きなゴールを設定する→大きなゴールに合わせた小さなゴールを一日の始めに設定し、達成することを習慣にする