英語の長文読解力が劇的に上がる勉強法&解き方のコツとは?

英語

本稿では英語の長文読解力が飛躍的に上がる勉強法&解法のコツを解説しています。小手先のテクニックではなく、英語を言葉として理解するための本質に、脳科学的な視点から迫ります。

英語を含め、言葉の学習を司るのは脳の働きです。つまり脳のメカニズムに合った勉強を行うことこそが長文読解を伸ばす最短ルートと言えるでしょう。

理論を理解するだけでなく、ご紹介しているトレーニングを実践してみてください。英語力がどんどん向上していきます。

 

英語の長文読解の超効率な勉強法

英語の試験で多く見られるのが長文の読解問題です。入試、英検、TOEICなど、英語関係のメジャーなテストでは常に読解の問題が出題されます。

試験のスコアに限らず、英語の運用力という意味で考えても、文章に書かれている内容が理解できる能力は極めて大切です。本やニュースなど、英語を使って情報を得る際のメインとなるのが「文字情報」だからです。

 

本章のポイントはこちらです。

 

Point

・英語を英語のまま、日本語に訳さず理解できるようにトレーニングを行う

・脳は繰り返し刺激を与えることで脳神経ネットワークを強化し、自然に学習を進めてくれる

・英語の読解力は、英文を繰り返し読むことで自然に身に付く

 

それでは、詳しい内容に移りましょう。

 

英語の長文問題の攻略には「英語の感覚」を磨くこと

英語の長文問題を攻略するために必要なのは「英語の読解力」です。これは当たり前のようですが、多くの方が読解力の本質から離れた勉強をしているように思われます。

ここで言う読解力とは「英語を英語の語順で、日本語に訳さずに理解する能力」のこと。簡単に言えば英語の感覚を磨くことです。

皆さんは今この文章を読んでいますが、母国語(日本語)の意味は「何となく」理解ができているはずです。人間の脳はある言語に慣れると感覚としてその内容が理解できるように出来ています。

単語や文法を覚えたり、試験のテクニック覚えることではなく、言葉としての英語の理解能力を上げることを目指しましょう。

 

英語の長文読解力を上げるためには、理論ではなく実践です。勉強というよりも練習というイメージで英語のトレーニングを行いましょう。

練習という意味ではスポーツに近いところがあります。頭であれこれと考えるよりも、何度も練習して感覚を掴む方が上手くいきます。

 

英文法の本質は感覚にある!

中学校、高校での英語は「英文法」を学習することが多いでしょう。「過去形・未来形」などの時制から「仮定法」「分詞構文」など、表現ごとに学んでいくことが一般的です。

しかし本来は話されている言葉が先に合って、後から言葉のルールを説明したものが文法です。日本語の文法を知らなくても会話ができるように、文法の裏にあるのは言葉の感覚です。

 

「何となく自然な言葉の語順や意味が分かる」。これが文法についての説明の前からある本質だと思います。

母国語を考えると分かりますが、脳は大量の言語体験を積むことで言葉の順序や意味についてのパターンを自然に学びます。

英語も大量の文章や音声に触れれば、脳内で自然にパターン化されます。それが感覚としての文法です。

 

英語の長文は、日本語に訳してはいけない?

英語の長文読解のためのポイントは、日本語に訳さずに英文を読むことです。学校で英語を勉強しているとどうしても訳す癖がついてしまいますが、英語は英語のまま読むようにしましょう。

 

英語を日本語に訳さずに読む理由は、以下のようなものが挙げられます。

 

①異なる言語をイコールの意味に訳すことはできない

②訳読しているとスピードが遅くなる

③母国語(習得済みの言語)を使っているとき、脳は新しい言語を学習できない

 

①異なる言語をイコールの意味に訳すことはできない

ある言語をイコールの意味で別の言語に訳すことは厳密に言えばできません。映画や書籍などを翻訳で楽しむことはできますし、その恩恵は大変大きいと思いますが、オリジナルの言葉のニュアンスとはどうしても違ってしまいます。

全ての言語を習得することはできませんが、英語を勉強するならば英語のままで理解できるように練習しましょう。

 

②訳読しているとスピードが遅くなる

英語を日本語に訳しながら読む(訳読する)と、読解のスピードはどうしても遅くなります。語順が違うために後ろから戻って理解することになりますし、別の言葉を中継するだけでも時間が掛かることは明らかです。

日本語を読む時には、別の言葉に訳さずに直接理解します。英語についても同様に、英語の語順で直読しましょう。

 

③母国語(習得済みの言語)を使っているとき、脳は新しい言語を学習できない

新しい言語を学ぶ時に既に学習済みの言語を使うと、脳の学習を妨げる可能性があります。日本語を使いながら英語を学ぶと、脳が英語の神経ネットワークを構築できないと考えられるのです。

 

脳にはある回路が活性化している時、両立できないものが抑制される性質があります。

この抑制の働きが伺える例には「感情」と「理性」が挙げられます。

深い悲しみや激しい怒りを感じている時には、冷静に物事を考えることができません。反対に、落ち着いて理性を働かせていると、感情の高まりは抑えられる傾向にあります。

 

英語という新しい言葉を学ぶためには、既に身に付けている言葉の活性を抑える必要があると考えられます。日本語に訳さず英文を読むことで、脳内では英語を理解するための新しい回路が強化されていくことでしょう。

 

英語の感覚を磨く長文読解トレーニング

それでは、長文の読解力が向上する勉強法を見ていきましょう。いずれの方法も継続して行うことで英語の感覚が磨かれます。

 

①英文を音読する

②英文を訳さずに黙読する

③高速音読で英語の速読を身に付ける

 

①英文を音読する

「音読」は英語の長文読解の勉強には欠かせません。

 

音読のメリットはこちらです。

・英語を声に出して読んでいる時、脳内は強制的に英語モードになる

・発声することで五感に働きかけることができる

・英語のリズムや意味の繋がりを自然にチェックしながら学習できる

 

文章を声に出して、繰り返し読む。ここには長文の勉強という感じがしないかもしれませんが、英語を英語の語順で理解するための最良のトレーニングとなります。

文章を声に出して読むことで脳内では日本語が自然にキャンセルされ、英語を英語のまま理解することができます。

 

音読に使うテキストは内容が簡単なものがお薦めです。「中学校の英語の教科書」などが良いでしょう。

また始めのうちはイラストや写真などの視覚情報があるものを選びましょう。赤ちゃんが周囲の人の会話を「見る」ことで言葉の意味を覚えるように、視覚情報が英語の意味を脳内に刷り込むサポートになります。

 

試験の内容が難しいものであっても、英語の語順や基本的な単語にはあまり違いがありません。子供の英語も大人の英語も、本質にはあまり違いがありません。英語のネイティブであれば、3、4歳の子供でも流暢に会話をすることができます。

長文理解の本質は難しい単語や文法を知っていることではなく、英語の脳神経回路がしっかりと基礎づいていること。基本的な文章が英語のまま理解できるように練習しておけば、どのレベルにも通用する基盤になります。

 

英文を声に出して繰り返し読むと、次第にスムーズに読めるようになります。音読しながら英語の意味がすらすら理解できるようになると、脳内では英語をスムーズに処理できるように学習が進んでいます。

同じテキストを何度も使い回しながら、一冊の英文をスムーズに音読しながら理解できるように練習します。ここまで継続できれば英語の読解力は飛躍的な向上を遂げることでしょう。

 

②英文を訳さず黙読する

英語の文章を日本語に訳さず読みましょう。音読の場合は強制的に日本語訳なしで読むことができますが、黙読の場合は自分で英語で読むことを習慣化していきます。

脳は繰り返しによって自然に学習する性質があります。日本語を身に付けたときのように、繰り返し英語に触れることで自然に英語を学習することができるのです。

ただし、英語を日本語に訳しながら理解しようとすると脳内での英語学習の妨げになります。そこで、日本語に訳さずに英語を読むというアプローチを取ることになります。

 

始めのうちは読みにくいと思いますが、この方法も継続するうちに慣れてきます。多少知らない単語が入っていても、気にせず読み通してください。

全く知らない単語ばかりで手が付かない場合は覚えた方がいいですが、基本的には文脈から内容がイメージできます。日本語でも、いくつか知らない言葉があるだけで全体のイメージが掴めないことにはなりません。

単語を英英辞典で調べるのもお薦めです。

 

③高速音読で英語の速読を身に付ける

英文の「高速音読」を行うことで、英語での速読ができるようになります。

「①音読」「②黙読」の練習を続けるだけでも長文読解にはかなり効果的ですが、音読のスピードを上げることで英語での速読ができるようになります。

速読と言っても方法は簡単で、声に出して読み上げるスピードを上げていくだけ。内容を理解しながら高速で音読をしていくと、脳内では音読のスピードで英語を処理するしかありません。

 

英語の高速音読は、①の音読練習がある程度進んでから行うようにしましょう。英語を声に出してスムーズに読めるようになってきたら、そこからスピードを上げていきます。

ここでも内容は簡単なもので構いません。基礎的な英文の処理スピードを上げておけば、やはりハイレベルな文章についても対応できます。英語の語順や表現に共通するパターンが学習されるからです。

「高速音読」のコツとしては、ぶつぶつとつぶやくように読むことです。ある程度より音読のスピードが上がるとはっきりと読み上げるのが難しくなるので、ここではスピードを優先させます。

 

「高速音読」は日本語の文章で行っても読解スピード向上の効果があります。方法は英語と同じで、声に出して読むトップスピードを上げていくこと。この方法なら一字一句漏らさず、正確に速く理解することができます。

 

英語の長文読解のコツ〈解法テクニック〉

前章では、英語の理解力そのものを向上させることで長文問題に対応する方法をご紹介しました。本質は英文の内容を読解することで長文問題を解けるようになることです。

このことを押さえた上で、本章では長文読解のテクニックをご紹介したいと思います。試験に対応した解法を身に付けておくことで回答の精度は上がります。英語力+解法テクニックは鬼に金棒です。

 

Point

・脳にはフィルター機能があり、必要な情報をキャッチする

・設問を先に見ておくと必要な情報をサーチして問題が解ける

・「文」「段落」などの文章の構成を利用することで、確実な解法テクニックになる

 

受験英語、英検、TOEICなど、試験ごとに長文の問題設定は変わります。本稿でご紹介したいのは様々な問題に対応ができる解法のエッセンスを絞るよう心掛けました。

長文読解のテクニックはこちらです。

 

①設問を先に読む(設問→本文→設問…の順番で回答する)

②パラグラフリーディングで段落ごとのテーマを掴む

③空欄補充問題は「空欄が含まれている一文」と「その前後の文」に注目する

 

既に実践されている方法があるかもしれませんが、根拠とともに改めてご説明します。

 

①設問を先に読む(設問→本文→設問…の順番で回答する)

英語の長文問題を解くときには本文の前に設問を読みましょう。

具体的な順番としては、「タイトル」→「設問1」→「本文」→「設問2」という流れになります。

読解問題の解き方は大きく以下の2つのタイプに分けられるでしょう。

 

「読んでから解く」

「解きながら読む」

 

文章は全て読んだ方が理解は深まりますが、試験となると時間内に解くことが重要ですから「解きながら読む」方法をお薦めします。

 

次の問題を読んでおけば、本文の展開も予想ができ、読み解くべき情報が明確になります。

脳にはRAS(ラス)と呼ばれるフィルター機能があります。私たちの脳は必要だと思った情報を勝手に集めるように出来ているのです。

あらかじめ問題を読んだ上で英文の読解を行うことで、素早く回答に必要な部分を探し出して回答することができます。

 

②パラグラフリーディングで、段落ごとのテーマを掴む

パラグラフリーディングの考え方を理解し、段落ごとのテーマを理解するように心がけましょう。

段落の始めの文章にフォーカスして読むことで、文章全体の展開を掴みます。

文章は構成上、段落ごとに内容のまとまりが作られています。試験に出されるような文章の場合は特に段落ごとにテーマが設定されている場合が多く見られます。

 

「パラグラフリーディング」も「設問を先に読む」ことと同様に、文章全体を読むよりも早く読解することができます。英文全体を読んで回答する時間がある場合は別ですが、試験時間が足りない方はテクニックも併用してスコアアップに繋げてください。

 

③空欄補充問題は「空欄を含む一文」と「その前後の文」に注目する

①と②は主に内容一致問題でした。③では文章中に空欄があり、適切な選択肢を選ぶ問題で使えます。英検でよく出題されている形式のようです。

文章中に空欄がある場合は、前後の文章の流れを掴むことが大切です。空欄で多いのは文章の一部が切り取られている形式です。

 

一文は、言葉の単位としては意味の繋がりが強いものです。一文の中で空欄があるとすれば、最も繋がりが強いのは空欄を含んでいる文章です。

 

「空欄を含む文章」の次に重要なのが、「その文章の前後の文章」です。このポイントを押さえておくだけで、読解問題を解くときに選択肢が選びやすくなると思います。

もちろん文章全体の意味を理解する英語の読解力があることが望ましいですが、内容理解が難しい時にも役立つ解法です。

 

まとめ

●英語の長文読解は、英語を英語のまま理解する読解力が最も重要

●脳は繰り返し刺激を与えると自動的に脳神経ネットワークを強化して学習する

●正しい方法で英文を繰り返し読むと、英文に慣れて読解力は上がる

●「英文読解力」と「解法テクニック」で長文を攻略!

【長文読解トレーニング】

①英文を音読する

②英文を訳さずに黙読する

③高速音読で英語の速読を身に付ける

【長文解法テクニック】

①「設問」→「本文」→「設問」…の順番で効率化

②「パラグラフリーディング」でテーマを掴む

③空欄補充問題は「空欄を含む一文」と「その前後の文」が鍵

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